2020東京オリンピックでも正式採用されていた女子ビーチバレー。もちろん2024パリ五輪への出場枠も獲得済み!
後は代表選手の選出を待たれるところですが・・・。
ちなみに2020東京五輪では、村上めぐみ・石井美樹ペアが日本代表として選出されていました。
女子ビーチバレーと言えば、やっぱり記憶に残るのは、そのユニフォームです。
動きやすそうな半面、セクシーで目のやり場に困るようなビキニ水着です。
「ビーチ」だから水着なんじゃないの?
そう思って男子のユニフォームを見てみたら・・・。
男子選手は、別に水着じゃないです。
風通しの良さそうな、ラフな作りに見えます(バスケットボールのユニフォームに似てる?)。
なぜビーチバレーは、女子のユニフォームだけビキニ水着なのでしょう?
身体を覆う部分が小さくて、セクシーに見えますが、選手自身はどう感じているのでしょうか。
ビーチバレーの女子ユニフォーム、なぜビキニ水着?
海水浴レジャーだったビーチバレー
ビーチバレーはそもそも、1900年代初めにワイキキビーチ(ハワイ)で流行した遊びがルーツです。
海水浴でのレジャーですから、みんな水着でプレーしていました。
まあ、そりゃあそうでしょう。
そしてその水着ルールは、ビーチバレーが競技化された後も、引き継がれることになります。
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ビーチバレー女子のビキニパンツは、サイズも規定があった?
1996年開催のアトランタ五輪(アメリカ)から、公式競技として採用されたビーチバレー。
それ合わせ、1994年に水着がビーチバレーのユニフォームとして正式に定められました。
そして1999年に国際バレーボール連盟(FIVB)がユニフォームの規格化を実施。
国際大会では、女子選手はビキニ水着を着用することが義務付けられたのです。
ちなみに、当時のビキニパンツ(女子)の規定はこうです。
- ウエストは、へそ下15㎝前後
- サイド幅は、7㎝以下
そして、上半身はスポーツブラタイプの水着です。
現在主流のビーチバレー女子ユニフォームと変わらないですね。
ちなみに男子は、当時から水着ではありません。
制定当初から、女性蔑視的だと批判する声もあったようですが・・・。
現在の女子ビーチバレーでは、ユニフォームの選択肢は増えた?
2024年現在は、国際大会で着用できるユニフォームは、水着以外にも選択肢があります。
国際バレーボール連盟(FIVB)は、2012年のロンドンオリンピック(イギリス)から採用した規定はこうです。
- ショートパンツ
- シャツ(袖の有無を問わない)
- 全身ボディスーツ(寒い場合)
変更の理由は、「女性差別の禁止」・・・ではありません。
イスラム教圏の競技人口の増加です。
イスラム教では、女性が肌を見せることを禁じていますよね。
ビキニ水着で飛び跳ねて、砂の上を転げまわるなんて、言語道断です。
また、寒さ対策も必要になったのだとか。
確かに、いつもハワイのワイキキで大会を開催することはできませんものね。
なんだ。
もうビキニ水着を義務付けているのではないんですね。
え、じゃあなんで、現在もビキニ水着を選択する選手ばかりなんでしょう。
ビーチバレー女子で、ユニフォームがビキニが多い理由は?
ビーチバレーの女子ユニフォーム、マイナー競技の注目度を上げるためにビキニ?
ビーチバレーの女子選手の多くが水着ユニフォームを選択するのは、スポンサー集めの目的もあるのだとか。
ビーチバレーがオリンピックで採用されたのは、1996年のアトランタ大会(アメリカ)です。
日本で正式大会が開かれたのは、1987年でした。
つまり歴史が浅いのです。
そもそもバレーボールといえば、体育館で行うイメージです。
黎明期、ビーチバレーに世間の関心を集めるのは、簡単ではなかったでしょう。
例えばアメリカでは、1950年代に美人コンテストやテレビ番組とタイアップする形で、ビーチバレーの試合が開催されました。
ショービジネス化したことで、ビーチバレーの知名度が上がったと指摘されています。
現在の日本でも、ビーチバレーの女子選手の画像は、商業的価値がありますよね。
良いことばかりではありませんが(後述します)、ビキニ水着のユニフォームを着ることで、マスコミや世間の関心を集める目的は現実にあるそうです。
ビーチバレーの女子ユニフォーム、小さい方がカッコイイ?
ビーチバレー女子の強豪選手の中には、
「ユニフォームのビキニは、小さい方がカッコイイ」
という声もあります。
2013年3月放送のバラエティ番組「ジョブチューン」に主演した溝江明香選手もこんな話をしていました。
(女子ビーチバレーの選手は強豪であるほど)「水着が小さくなります」
「世界的に、小さい水着はカッコイイという共通認識がありまして、相手に『私はビーチを長くやってて強いんだよ』っていうアピールなんです」
出典:「ジョブチューン」
溝江明香選手が例に挙げたのは、ロンドンオリンピック(イギリス)で金メダルを獲得したケリー・ウォルシュ選手。
この方ですね。
うーん、確かに。
本当に最低限の小さいビキニ水着ですね。
ビーチバレーの女子ユニフォーム、ビキニ水着は性的対象に?
ビーチバレー女子のユニフォームがビキニ水着に決まったとき、実は反対する声も少なからずありました。
その一番の懸念は、
ビーチバレー女子の選手が、性的対象として扱われること
ネットを検索すればすぐにわかりますが、ビーチバレー女子の選手画像と「性的興味」に結びつけたサイトは数多くヒットします。
日本でも坂口佳穂選手がインタビューで被害を訴えていますね。
ビーチバレーって、コートと観客席が近いんです。
サーブゾーンへ行く時にパッと携帯で撮られたり、向かい合う時に携帯を出されたりとかする。
私じゃない人が撮られていて、後ろから見た時に、アップしているのを見ると嫌だなって。
出典:47NEWS「性的画像問題 カメラに違和感、 声上げる現役選手」2021.1.15
坂口佳穂選手によると、
雑誌やテレビ番組の取材でも、寝そべった写真やグラビアアイドル風のポーズを要求される
そんな体験もあったそうです。
商業的に関心を呼ぶことのメリットの背中合わせには、女性の人権に関わる問題もあることは、もっと周知されていくべきでしょうね。
ビーチバレーの女子ユニフォームはなぜビキニ?本当は恥ずかしい?マイナー競技の事情も【2020東京五輪】まとめ
男子と女子のユニフォームがこんなに違う競技って、珍しいです。
ビーチバレーでは、女子選手だけユニフォームがビキニ水着なのはなぜなのか?
理由を調べてみると、
- 海水浴レジャーから発展した競技であり、かつてはビキニ水着が正式ユニフォームだった
- 現在は短パンやシャツ、全身を覆うものも認められている
- ただ実際には、ほとんどの女子選手がビキニ水着を選択
- 目的のひとつは、マイナー競技のビーチバレーに注目を集めること
- 強豪選手を中心に「布面積が小さい水着」の方がカッコイイとする感覚もある
- ただビキニ水着が元で「性的対象」になる被害も・・・
本当は選択肢がありますが、多くのビーチバレー女子選手は、ビキニ水着を選んでいます。
その裏には、複雑な事情があったんですね。
さて、2024パリオリンピックはどうなるでしょう…。